「星野リゾート 界 加賀」― 伝統に育まれた石川県の温泉旅館
「星野リゾート 界 加賀」は石川県の伝統的な温泉街、山代温泉にあります。魅力たっぷりの温泉に加え、芸術の街・加賀ならではのアクティビティで宿泊客をもてなしてくれる旅館です。
日本の温泉文化が堪能できる、加賀温泉郷
雄大な山の眺めを背景に、温泉が点在する風景……日本の温泉文化はこのような環境で育まれました。
「星野リゾート 界 加賀」 は、日本海に面した石川県加賀温泉郷の一部、山代温泉の温泉街にあります。地元の温泉文化を堪能し、周囲の名所へ足を伸ばすには絶好の宿です。
「界 加賀」――日本の伝統美
1300年の歴史をもつ山代温泉は、日本のよさを体現している土地です。とりわけ紅葉の季節に「界 加賀」を訪れると、目にも鮮やかな光景を楽しむことができます。
「界 加賀」が門を構えるのは、温泉街の中心部。築200年の伝統を誇る建物を旅館(※1)にしています。
建物の壁は紅殻(べんがら)色をしており、門をくぐると丸石が敷き詰められた道が、入り口まで続きます。正面の庭には色鮮やかな楓が植えられ、訪れた人を温かく歓迎しているようです。
※1:旅館……日本風の宿泊施設。
施設内には至る所に、加賀の伝統技術が使われています。畳のエリアにある格天井は木材を組み合わせただけで作られているとのことですが、その仕上がりの素晴らしさには驚くばかりです。
館内のエントランスには雪のようなシャンデリアも。こより(※2)を組み合わせて作られた、とても魅力的な装飾でできています。
これは水引(みずひき)と呼ばれる地元の工芸品。暖かな木の壁との対比が心地よい雰囲気を醸しだしており、これから始まる旅館での時間に期待も高まります。
※2:こより……和紙を長く切り、ねじってひも状にしたもの。
ロビーの近くにあるトラベルライブラリーでは、加賀棒茶が振る舞われます。加賀棒茶とは、茶葉の木の茎を焙じて作られたお茶のこと。大きな窓の向こうに見える、美しい庭を眺めながらお茶を楽しみましょう。
お茶は加賀の伝統工芸品、九谷焼(くたにやき)の茶器に入って出されます。九谷焼は、華やかなデザインと類を見ない品質が認められ、日本のみならず海外にも知れ渡っている磁器です。
九谷五彩と呼ばれる5つの鮮やかな色――赤・黄・緑・紫・紺青――も特徴で、九谷焼が確立されて以来は、装飾用に使われてきました。
九谷五彩は旅館でもさまざまな場所に使われ、館内に華やかさをもたらしてくれています。
伝統とモダンで作られた快適な客室
トラベルライブラリーでのひと時は、これから始まる寛ぎの時間の、ほんの始まりにすぎません。豪華で落ち着いた客室は、温かみのある現代的なデザインと、伝統工芸が融合された空間となっています。
居間と寝室は障子で仕切られ、精巧な水引が装飾されています。客室でお茶を楽しめる九谷焼のカップもあります。
寝室のベッドは寝心地抜群。また、バルコニーにある露天風呂にはすでにお湯が張られており、部屋の中でも行き届いたサービスが感じられます。
「界 加賀」の客室に関しては、公式HPの客室ページをご覧ください。
豊かな文化に支えられたアクティビティ
「界 加賀」は地元の伝統工芸を余す所なく取り入れており、1Fには、現代の九谷焼に多大な影響を与えた芸術家、北大路魯山人(きたおおじ ろさんじん:1883~1959)の作品が展示されています。
魯山人は「界 加賀」前身の旅館を定宿とし、絵画、陶器や書といった自身の作品を寄贈されたと言います。
魯山人は、旅館の奥に設けられた茶室、思惟庵(しいあん)を好んだことでも有名。思惟庵は国の登録有形文化財に登録されています。
現在の思惟庵は、日常の煩雑さから離れられる場所です。毎日15:00から18:00には茶席が設けられ、宿泊客は本格的な抹茶とお茶菓子を楽しめます。
「界 加賀」に宿泊すると、古総湯(こそうゆ)も無料で利用できます。古総湯とは、街の象徴ともいえる有名な共同浴場。宿の正面にあるので、気軽に行けますよ。
また、温泉街の周囲は豊かな自然が広がり、いつ訪れても贅沢な気分が味わえます。
「界 加賀」で提供されるアクティビティの詳細については、公式HPのご当地楽ページでご確認ください。
伝統的な温泉浴を体験する
せっかくの温泉街ですから、お風呂を楽しみましょう。「界 加賀」本館の1Fには大浴場(男湯・女湯別)があります。
内風呂の壁面には加賀の四季を表現する、鮮やかで繊細な九谷焼のパネルがはめ込まれています。パネルはすべて地元の九谷焼作家の手によるもの。見事な作品は宿の食器としても採用され、また館内のショップで購入も可能です。
露天風呂では、竹垣で囲われた庭が眺められ、優雅な気分に浸れます。
お風呂のあとに、自分の部屋でマッサージはいかがでしょう。指圧の心地よさは格別で、深いリラックス効果があります。
「界 加賀」の素晴らしい温泉に関しては、公式HPの温泉ページでご確認ください。
洗練された料理と優雅な器
「界 加賀」では「器は料理の着物」と唱えた魯山人の言葉にならい、料理と器の両面からこだわりを追究。九谷焼の器で提供される食事は、目を見張るほどの美しさで、五感すべてを楽しませてくれます。
インテリアにも地域ならではの装飾がされています。2Fの食事処には、あたたかい光が灯る照明が配置され、障子によって半個室に区切られているのです。
夕食は、和食好きにとって天国とも呼べる時間。冬にはずわい蟹を中心とした会席料理が出されます。筆者の滞在時には、甘みのある蟹の刺身から甲羅焼き、そして縄で締めて蒸し焼きにする、しめ縄蒸しをいただきました。
夕食の後には、トラベルライブラリーで民俗芸能の獅子舞が披露されます。味わい深い食事に続いて、こちらも五感を刺激してくれる催し物です。
朝食も食事処でいただきました。こちらも和食です。ご飯、焼魚、地元の有名な温泉卵(※3)が、地元産の季節のジュースとともに提供されます。
西洋料理は提供されませんが、食事の内容に関して事前に相談することは可能です。
「界 加賀」の料理に関する情報は公式HPの食事ページでご確認ください。
※3:温泉卵……温泉を使って作られたゆで卵。
「界 加賀」――記憶に残る旅館での滞在
山代温泉は明治時代(1868-1912)の美しさが色濃く残る場所。一方「界 加賀」では、歴史的な工芸品とともに現代らしい快適さもあり、ゆったりと寛ぐことが可能です。
スタッフは宿泊客が快適に過ごせるよう、気さくにサポートをしてくれます。そのため部屋以外の場所でも、リラックスして過ごせます。思いのままに、客室やライブラリー、大浴場など楽しみましょう。
大都会の雑踏とは対極にあり、大切な人と、あるいは家族で静かに過ごすことができる、歴史ある温泉街の旅館「界 加賀」。
「界 加賀」の予約状況を確認するには、こちらの空室検索ページからどうぞ。
公式HP:「星野リゾート 界 加賀」
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Written by Rachel Davies
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